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人事担当者は知らないと危険!副業者の源泉徴収/支払調書発行手続きって!?


副業ニーズの高まりで、外部の人材を使用する企業が増えてきました。しかし、外部人材を活用する際に源泉徴収手続きはどうしたら良いの?と悩んでしまう方も多いことでしょう。

そこで今回は、副業者受け入れ時の源泉徴収について詳しく解説していこうと思います。​​​​​​​

目次[非表示]

  1. 1.源泉徴収とは
  2. 2.副業受け入れ企業側に源泉徴収義務はあるの?
  3. 3.源泉徴収票の発行義務はあるの?
  4. 4.副業者への支払調書発行義務はあるの?
  5. 5.まとめ


源泉徴収とは


源泉徴収とは、企業などが労働者の給与や報酬から税金を徴収することを言います。源泉徴収義務者が、個人に対して俸給や報酬を支払う際には、所得税などの税金を徴収しなければいけません。

所得税や復興特別所得税を源泉徴収義務者が徴収することを“源泉徴収”と言います。そして、源泉徴収した税金は、企業側が納めなければいけませんが、納める税金を“源泉徴収税”と呼びます。


副業受け入れ企業側に源泉徴収義務はあるの?


法人が個人に対して支払う報酬については、所得税法204条1項1号~8号に従い、源泉徴収義務が発生します。


所得税法204条1項1号については下記のとおりです。


報酬又は料金の区分

左の報酬又は料金に該当するもの

左の報酬又は料金に類似するが該当しないもの
原稿の報酬
演劇、演芸の台本の報酬
口述の報酬
映画のシノプス(筋書)料
文、詩、歌、標語等の懸賞の入賞金
書籍等の編さん料又は監修料

懸賞応募作品の選稿料又は審査料
試験問題の出題料又は各種答案の採点料
クイズ等の問題又は解答の投書に対する賞金等

(注)

 法第204条第1項第8号に掲げる賞金に該当するものについては、同項の規定により源泉徴収を行うことに留意する。


いわゆる直木賞、芥川賞、野間賞、菊池賞等としての賞金品
鑑定料

(注)

 法第204条第1項第2号に規定する者の業務に関する報酬又は料金に該当するものについては、同項の規定により源泉徴収を行うことに留意する。

ラジオ、テレビジョンその他のモニターに対する報酬

作曲の報酬
編曲の報酬

レコード、テープ又はワイヤーの吹き込みの報酬

映画フィルムのナレーションの吹き込みの報酬


デザインの報酬
映画関係の原画料、線画料又はタイトル料
テレビジョン放送のパターン製作料
標章の懸賞の入賞金
織物業者が支払ういわゆる意匠料(図案を基に織原版を作成するに必要な下画の写調料)又は紋切料(下画を基にする織原版の作成料)字又は絵等の看板書き料
著作権の使用料
映画、演劇又は演芸の原作料、上演料等

著作隣接権の使用料

著作権法第95条第1項《商業用レコードの二次使用》及び第97条第1項《商業用レコードの二次使用》に規定する二次使用料
講演料

ラジオ、テレビジョンその他のモニターに対する報酬

(注)

 法第204条第1項第1号に掲げる放送謝金に該当するものについては、同項の規定により源泉徴収を行うことに留意する。

技芸、スポーツその他これらに類するものの教授若しくは指導又は知識の教授の報酬又は料金
生け花、茶の湯、舞踊、囲碁、将棋等の遊芸師匠に対し実技指導の対価として支払う謝金等
編物、ペン習字、着付、料理、ダンス、カラオケ、民謡、語学、短歌、俳句等の教授又は指導及び各種資格取得講座に係る講師謝金等

(注)

 法第204条第1項第1号に掲げる講演料及び同項第4号に規定する報酬又は料金に該当するものについては、これらの規定により源泉徴収を行うことに留意する。

脚色の報酬又は料金
潤色料(脚本の修正、補正料)又はプロット料(粗筋、構想料)等

翻訳又は通訳の報酬又は料金

手話通訳の報酬
書籍の装丁の報酬又は料金

製本の料金
版下の報酬又は料金

織物業者が支払ういわゆる意匠料又は紋切料
図案等のプレス型の彫刻料

(引用元︰国税庁 https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/36/02.htm)

上記表の他にも2号~8号があり、専門家への報酬などに対して源泉徴収義務が発生します。


源泉徴収票の発行義務はあるの?



通常、自社で雇用する社員に対しては毎年、源泉徴収票の発行を行っていることでしょう。では、副業者に対して源泉徴収を行っていれば、当然に源泉徴収票発行義務が発生するのでしょうか?


結論から言ってしまえば、“ケースバイケース”です。


副業者に対して支払う金銭の名目が、“給与”であれば、源泉徴収票を発行しなければいけません。しかし、副業者に支払う金銭の名目が、“報酬”であれば、源泉徴収票の発行義務はありません。


源泉徴収票の発行義務の代表例は、給与所得や退職所得です。報酬については、雑所得もしくは事業所得に該当するため、源泉徴収票の発行が必要ありません。


副業者に対して支払う金銭の名目
      源泉徴収票発行義務    
給与
あり
報酬
なし



副業者への支払調書発行義務はあるの?


源泉徴収票と同じ法定調書として、“支払調書”という書類が存在します。

支払調書についても、副業者への発行義務はありませんが、企業が税務署に提出しなければいけません。まれに、副業者から支払調書の発行を依頼されることもありますが、依頼されたら発行して良いです。

ただ、副業者は税務署への提出義務が無いので、発行されなくてもまったく問題がありません。


まとめ

今回、副業者に対して源泉徴収義務が発生するのか?について解説してきました。改めてポイントを確認しておきましょう。


副業者が個人であれば所得税法204条1項に従い源泉徴収義務が発生

源泉徴収票発行義務は、副業者に対して支払う金銭の名目で変わる

・副業者に対して支払調書の発行義務は無いが、税務署に提出しなければいけない

ということでした。

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