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副業者受け入れ後に発覚は遅い!事前に知っておきたいトラブルリスク!

働き方改革の一環として2018年に副業解禁を皮切りに、副業者の受け入れ・検討を始める企業が急増しました。

労働力の確保・生産性の向上が期待できる副業ですが、副業者受け入れ対策なしで始めてしまうことは非常に危険です。労務上のトラブル・コンプライアンス違反のリスク・企業イメージ悪化など様々なリスクに巻き込まれるケースも珍しくありません。

今回は、副業解禁に当たり労働時間・契約書・情報の取り扱いなど法律を交えて解説します。

目次[非表示]

  1. 1.副業者の労働時間取り扱い方法とは?
  2. 2.業務委託契約は「請負契約」と「委任契約」違いとは?
  3. 3.副業者の情報セキュリティ保護は?
  4. 4.業務委託管理責任者とは?
  5. 5.まとめ


副業者の労働時間取り扱い方法とは?


引用:厚生労働省「副業・兼業の現状と課題」働き方ごとの労働基準法(労働時間通算)適用関係P19

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000179562.pdf


労働基準法第38条において「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。」と定められています。

これは、本業・副業先に労働時間の把握・調整を求めるものです。


つまり、まとめると下記のようになります。

・一般会社員・アルバイトの労働時間管理が必須

⇒通算し週40時間超過あれば割増賃金の支払いが必要

・個人事業者・業務委託は労働時間の管理不要

・長時間労働による健康被害に注意(安全配慮義務)


このように、労働時間の管理は雇用関係にある働き方のみ限定されています。

しかし、長時間労働の結果、過労死になれば遺族側から労災裁判・慰謝料請求、そして副業先と責任を争う可能性も考えられます。長時間労働・休日付与に注意すると良いでしょう。


参考URL:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000192844.pdf



業務委託契約は「請負契約」と「委任契約」違いとは?


業務委託契約書は「請負契約」「委任契約」の2種類あります。


請負契約‥‥“成果物”に対して報酬を支払う契約 ※デザイナー・ライターなど

委任契約‥‥契約期間中の“業務行為”に対し報酬を支払う契約 ※事務・システム開発など


契約形態は業務内容で異なり、使用者・労働者との合意のもと決定されます。下記の項目が契約書・請求書の必要項目です。


【契約内容】

・契約者名・発注者(会社)名・各住所・連絡先・捺印

・業務内容・報酬金額・業務委託期間・納期日

・契約の更新解除項目


【請求書】

・契約者名・発注者(会社)名・各住所・連絡先・捺印

・報酬金額項目詳細・振込手数料・請求書発行日

・請求締日・振込日・源泉徴収・小計


このように、副業で業務委託契約を詳細に契約書に記載することで、認識の合意・業務への責任感を持たせる効果があります。また、紛争トラブルの未然防止、訴訟時の証拠材料として有利に主張できるでしょう。



副業者の情報セキュリティ保護は?


副業解禁の懸念点として情報漏洩があげられます。顧客情報・社内機密・営業ノウハウなどが第三者に漏洩すると、信用ロス・ブランド損失など自社に不利益を被るリスクもあります。

「秘密保持契約」の締結、競合避止の観点から副業可能範囲を定めるなどの対策が良いでしょう。


業務委託管理責任者とは?


請負契約の作業者に直接指示・命令をできないので、管理責任者の選任が必要です。この管理責任者はその現場の責任者が選任され、発注者と請負作業者との間に入り指示・命令を行い現場の管理をします。

この管理責任者を設置せずに、請負作業者に直接指示・命令を行うと「偽装請負」という職安法・派遣法に抵触するリスクがあります。業務委託を実施する際は、業務委託管理責任者を選任しましょう。



まとめ


副業の受け入れに関して、労務の観点から気を付けるべきポイントを解説しました。


・労働時間・健康管理の実施

・秘密保持契約・競合避止契約の締結

・契約書と請求書の詳細作成

・業務委託管理責任者の選任


これらに注意し、副業解禁を進めると良いでしょう。?


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